全印総連2025参議院選挙アピール

 参議院議員通常選挙が7月3日告示、7月20日投開票の日程で行われます。私たちは25春闘を闘っていますが、長引く物価高騰に対して、実質賃金は4か月連続マイナス。物価上昇に賃金の伸び追いつかない状況です。

政府は賃金上昇に向け「中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画」を実行するとし、2020年代には最低賃金を時給1500円にするとしていますが、それでは遅すぎます。

石破首相は、物価高対策として全国民を対象に1人当たり2万円を給付することを検討しており「消費減税よりはるかに効果的だ」と発言していますが、世論調査では6割以上が「評価しない」と回答し、「選挙前のばらまき」と批判をされています。

 一方で、消費税減税はすべての人が恩恵を受け、世論調査でも7割以上が消費税減税や廃止を望んでいます。今必要なのは、時限的な対応ではなく、持続的な生活支援策です。

エネルギー・食糧とも輸入に頼っている日本において、円安の影響も深刻です。米の価格は昨年の倍になりました。政府は災害時の為の備蓄米を放出し、輸入米を増やすとしていますが、食糧自給率が3割以下の日本でさらに食糧を他国に頼ることはリスクが大きいと言えます。燃料費の上昇などによる電気代や水道料金などの光熱費高騰も経営・家計を圧迫しています。中東情勢の悪化から石油ガソリン代の価格高騰も危惧されます。昨年始まったインボイス制度で中小・零細企業やフリーランスなど業界的にも負担が大きく、廃業も相次いでいます。政治の決断が必要です。

政府の「骨太の方針」には「OTC類似薬」保険適用除外が盛り込まれ、医療機関での11万床を削減するとしています。ふたたび新型コロナウィルスのような感染症が広がれば入院することも治療を受けることが難しくなる懸念があります。昨年秋の衆議院選挙で自公政権が過半数割れをしたことで、高額療養費制度の見直しについては世論の声で延期させることができました。健康で働き続けられるための福祉制度の充実が必要です。

 今年度の予算では主要経費別の前年度比伸び率は、物価上昇率が2.7%に対して中小企業対策費はわずか0.1%増、社会保障費も1.5%の伸び率に対して、防衛費は過去最高の9.5%増となっています。

 アメリカのトランプ政権は、日本に対し防衛費をGDP3.5%へ増額するよう要求しています。それに応えるかのように、石破政権は歴代政府が堅持してきた専守防衛を投げすて、外国を攻撃するためのミサイル配備や民間施設の軍事基地化など「戦争する国づくり」をすすめています。

2025年は戦後80年となります。100年前に成立した治安維持法では多くの労働組合が弾圧を受けました。平成の治安維持法と言われたテロ等準備罪(共謀罪)や日本学術会議へ政府が加入できる法律など、言論・出版・平和をめぐる環境は悪化しています。

「新しい戦前」とさせず、今後も戦後であり続ける為に、政府の行為によってふたたび戦争の惨禍が起ることのないよう、不断の努力が必要です。

国政選挙の投票率は30年前までは70%を超えていましたが直近では50%を割り、有権者の半数が政府に白紙委任状を出しています。国際的研究機関「民主主義・選挙支援国際研究所」の調査では、日本は世界194カ国中132位と圧倒的に低くなっています。 

投票は主権者である国民が政治に意見を反映させる大切な機会です。愚痴だけでは政治は変わりません。必ず投票をしましょう。周りに投票を呼びかけましょう。誤った情報の拡散に警戒しましょう。

 労働組合は憲法で保障された思想・信条の自由を守り、政党支持と政治活動の自由を組合員に保障します。今度の参議院選挙で、一人ひとりが要求を実現する政策にもとづく選択をし、投票権を行使し、私たちの一票で平和といのち、人権がまもられる社会へ転換させましょう。