2026春闘アピール

 物価高が止まらない。この5年で1割以上の値上がりだ。一昨年来、賃金は上がったというが、物価を考慮に入れた実質賃金では、5年前の8割の水準しかない。今春闘では、なんとしても物価高を上回る賃上げを獲得し、私たちの暮らしをよくしていこう。
 そのためには、みんなが参加する春闘で、労働組合の力を示すことが大切だ。「みんなで、いっしょに、賃上げ交渉しよう」をスローガンに、自主的・自覚的な参加によるたたかいをひろげよう。まずはすべての単組、分会が賃上げ要求を提出しよう。より組合員や労働者の声が反映された要求にするために「対話と学びあい」を進めよう。職場の実態に合わせた創意工夫した取り組みを進め、みんなが参加する春闘にしていこう。また多くの賛成でスト権を確立し、ストを背景にした交渉を進めることで、要求を実現していこう。組合に入っていない労働者には「組合に入って賃上げ交渉しよう」と呼びかけよう。
 中小企業では、賃上げの原資をどう作るかも大切な課題だ。とりわけこの間の資材高騰や印刷の減少など、経営環境の悪化の中で、労働者へのしわ寄せすることなしに経営を改善していくためにはどうするかを話し合い、企業努力・経営の見通しをチェックし、交渉していこう。産業課題など、一致できる点では、経営とも協力して運動を進めよう。
 印刷産業の苦境の中で賃金を大幅に上げるためには、企業の中の交渉だけでは不十分だ。全国の労働者と力を合わせて「社会的な賃金闘争」を進めよう。この間私たちの運動で、不十分とはいえ、最低賃金があがり、ようやく全国どこでも1000円を超えることになった。さらに全国の仲間と共同し、賃上げが必要という世論を広げ、最低賃金の1700円以上への引き上げや、そのために中小企業を援助する国の制度を求めていこう。
 「日本人ファースト」という言葉が広がったが、私たちの生活が苦しいのは、けっして外国人のせいではない。労働者の賃金は上がらない一方で、ファーストリティリングの柳井社長は金融資産6兆9890億円にも膨れ上がるなど、貧富の格差が拡大していることが問題だ。また本来税金は、資金力のある人が負担し、余裕のない人には税金をかけない累進課税が原則だが、それが崩れている。消費税も含めた税負担は、年収200万円以下は10.8%、700万円でも10.8%と違いがほとんどない。法人税の実質負担率は中堅企業20.6%に対し、大企業10.0%だ。格差を是正し、大企業、大金持ち優遇ではなく、庶民の懐を温めて、命と暮らしを守る政策を求めて運動を進めよう。
 米国トランプ政権はベネズエラに軍事攻撃を加えた。全印総連は、国際法と国連憲章に明確に反するこの軍事攻撃・作戦を強く非難する。
 高市首相は、外国の戦争に日本が参加することを国名を上げて表明した。防衛費は補正予算を含めて11兆円に達した。トランプ大統領の要求に従って、外国の戦争に参加する準備が進められている。「台湾有事」というが、ウクライナ戦争でも明らかなように、戦争が始まってから武力で「支援」しても犠牲が出ることは止められない。憲法9条を生かした平和外交で戦争になるのを防ぐことにこそ、力を注ぐべきだ。防衛費を増やすより、病院を倒産の危機から守り、安心できる医療をめざすこと、消費税を減税・廃止して経済を活性化させること、中小企業への支援で賃金を引き上げ、労働者の暮らしを守ることを求め、私たちは運動に参加していこう。私たちの産業は平和と人権の保障の上に成り立ちます。「治安維持法に通じる」と危惧されるスパイ防止法の動きを阻止しよう。私たちの要求を実現させる政治に変えていこう。
 私たち全印総連に結集する仲間は、すべての印刷関連産業で働く仲間の先頭に立ってたたかおう。

2026年1月18日
全印総連第234回拡大中央委員会