安倍元首相への銃撃・殺害を非難し、民主主義と言論の自由を守る社会を求める

2022年7月9日 全印総連中央執行委員長 柳澤孝史

一、7月8日、奈良市内で安倍晋三元首相が銃撃され、同日夕に亡くなった。
 参議院選挙の遊説中の出来事だった。

一、この蛮行に対し強い憤りをもって抗議をする。いかなる理由をつけようと、暴力で人命を脅かすことは絶対に許されない。ましてや選挙活動中の政治家に対し、演説を妨害し言論を抹殺した、民主主義に対する攻撃を糾弾する。

一、全印総連はこれまでも、安倍元首相のアベノミクスなど政治路線や、閣議決定で憲法を踏みにじる政治手法を理由に厳しく批判してきた。その政治評価とは関係することなく、今回の卑劣で野蛮な銃撃事件を非難し、安倍元首相の逝去に哀悼の意を表する。

一、事件現場で逮捕された容疑者は元自衛官であり、安倍元首相の関与するという宗教団体への敵意があり、政治信条への恨みではないと述べているなど報道されているが、今回の凶行の背景、動機は現時点では詳らかではない。
 今後、全容解明が行われることを求める。

一、全印総連は、文字・活字文化を支える産業の労働組合として、綱領に、日本の民主主義を守り、労働者の権利と自由の拡大のために闘う、と掲げている。今回の蛮行に怯むことなく、私たちの綱領の実践に不可欠な、言論の自由にもとづく民主主義と憲法が生きる社会をめざし、引き続き奮闘する決意である。